中国最大の祝日「春節」の訪日観光はここ数年、注目を集めています。
この時期は多くの中国人観光客が日本を訪れ、主要な観光地は日本人より中国人の割合が多いんじゃないかな~と思うこの頃。旅行需要が増える一方で、観光地の混雑や感染症のリスクといった課題もありますよね(;´Д`)
本記事では、春節期間中に特に人気のある日本の観光地や注意すべき課題、そして気になるのが、中国で流行していると噂の感染症(HMPV)について調べてみました。
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春節とは?
2025年春節(期間:1月28日〜2月4日)は中国の最大級の連休であり、毎年多くの人々が移動します。世界最大規模の人口移動が発生する時期とも言われていて、中国国営メディアは国内旅行者は90億人に達する見込みと明らかにしています。
この期間中には家族との再会や旅行が主な目的となっているそうですが、日本も中国人観光客にとって人気の旅行先の一つとなっています。
日本における人気観光地
2025年の春節期間中に日本を訪れる中国人旅行者数を調べてみると、数十万人規模と推定されていましたΣ(・□・;)
この時期に日本を訪れる中国人観光客は年々増加していて、主に以下の観光地が人気を集めています。
- 北海道:札幌雪まつりやスキーリゾートが特に人気。
- 東京:銀座や新宿でのショッピング、浅草の観光スポット
- 大阪:ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)や道頓堀、たこ焼きなどのご当地グルメ。
- 京都:清水寺や金閣寺での伝統文化体験、着物レンタル
- 奈良:東大寺や奈良公園で鹿との触れ合い
訪問先の人気ランキングを調べると、 北海道が最も人気でした。それも中国人観光予定者の半分以上を占めるとの事!
確かに、観光地には本当に外国人が多い。
私自身、今は北国に住んでいますが、先日の旅行の際、主要観光地から少し離れた所にある小さなカニ屋さんに行った時も、店内のお客さんの全てが外国人でした。店員さんは日本人しかおらず、携帯電話のGoogle音声翻訳を使って対応されていました。話を聞いてみると、中国のユーチューバーの方が先日お店に来て、ウチを動画で紹介してくれたのがきっかけで、外国人の来店が凄く増えたとのこと。その場所は空港から車で1時間近く離れていて公共交通機関も近くにありません。

現在北国住みの私から見ても、観光地には必ず中国人観光客の方が多く居ます。春節時期じゃなくても、通年そう感じていますが・・・。
旅行の目的・滞在日数など
主な目的として人気なのは「グルメ」でした!旅行といえばそうなりますよね。
また、季節柄「温泉」や「冬景色鑑賞」「アクティビティ」など、冬テーマの観光も人気があるようです。
宿泊については、伝統的な温泉旅館が最も人気が高いとのことで、データによると5泊が最も多く、大体3~5泊滞在が主流なようです。
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中国の冬の気候やアクティビティ


中国の冬ってどうなってるんだろう?と気になったので調べてみました。
国土の広さと地形の多様性により地域ごとに大きく異なったので以下にまとめています。
北部地方(北京、ハルビンなど)
- 特徴: 極寒の地域が多い。
- 気温: 平均気温は-10°Cから-20°C程度(特にハルビンでは-30°Cを下回ることも)。
- 降雪: 雪が多く、特に東北地方(吉林省、黒竜江省)では雪景色が広がります。
- 特徴的な気候現象: 北京などでは寒冷な乾燥した風が吹くことが多い。
観光の魅力
- ハルビンでは「氷雪祭り」や氷の彫刻が楽しめます。
- 北京では万里の長城が雪に覆われた幻想的な風景が見られます。
- 東北地方(吉林省・黒竜江省など)は中国で最も雪質が良いとされる地域で、広大なスキー場が点在しています(代表的なスキー場:亜布力スキーリゾート・長白山スキーリゾート)
- 冬のアクティビティ: スキー、スノーボード、犬ぞり体験。
中国の北部地方以外は雪が少ない印象でした!



逆に、日本人には中国の観光地は上海・北京が人気なようです。
万里の長城、故宮博物院、天安門広場など歴史的観光地の場所ですね


春節で日本に不安視されること
- 観光地の過度な混雑
- 主要な観光地が混雑し、日常生活にも影響を与える可能性があります。
- 観光サービスが一時的にキャパシティを超えることもあります。
- 流行病の拡散リスク
- 春節の大規模移動は、感染症の拡大リスクを伴います。
- 特にHMPV(ヒトメタニューモウイルス)などの呼吸器系ウイルスによる医療機関の負担が懸念されます。
- マナーや文化の違いによる問題
- ゴミのポイ捨てや公共の場でのマナーの違いから、地元住民と観光客の間でトラブルが発生することがあります。



文化の違いによるトラブルは多く見受けられます。並び順に割って入る、ごみのポイ捨て、公共施設内のマナー問題などは話題になる事が多いですね・・・。そして東京ディズニーランド、ディズニーシーと大阪のUSJは毎度ながらの大混雑予想なので、お出かけの際は事前に調べることをお勧めします。
HMPVの流行状況と主な特徴・対策
HMPVとは?


HMPV(ヒトメタニューモウイルス)は、主に呼吸器感染症を引き起こすウイルスです。乳幼児、高齢者、免疫力が低下している人が感染しやすく、冬から春にかけて流行する傾向のウイルス
先日ネットニュースを読んでいると、一部の報道で病院が患者であふれかえっているという記事があり、待合室で点滴を受ける患者の映像がSNS上で拡散されるなど、医療機関の逼迫があるようでした。
このHMPVが第二のコロナとまで騒がれていたので、気になり調べてみました。
感染すると?
HMPVに感染すると、発熱、咳、鼻水などの症状が現れます。ほとんどの場合軽症で済むようですが、乳幼児や高齢者、免疫力が低下している人々では、重症化して肺炎や気管支炎を引き起こすことがあるので注意。
この内容だけ見ていると、捉え方によっては風邪の一種な気がしてくるのでそこまで不安視しなくても良さそうな気がしますが、以下に特徴などまとめてみました。
主な特徴
- 感染経路
HMPVは、感染した人からの飛沫感染(咳やくしゃみ)、および接触感染(汚染された手や物体を介して)で広がります。 - 対象となる年齢層
乳幼児や高齢者が特に影響を受けやすいが、全年齢で感染が確認されています。 - 流行の時期
冬から春にかけて流行する傾向。インフルエンザやRSウイルスと同様の季節性を持つ。
症状
- 鼻水・咳・発熱・喉の痛み・鼻づまり
重症化した場合
- 気管支・肺炎・急性呼吸窮迫症候群(ARDS)・喘鳴(ぜんめい)(ゼーゼーという呼吸音)
診断方法


HMPV感染症は、以下の方法で診断されます。
- PCR検査
ウイルスの遺伝子を検出する精度の高い方法。 - 抗原検査
ウイルスの抗原を検出する簡易検査。 - 血清学的検査
血液中の抗体を検出して感染の有無を確認。
治療法
HMPV感染症に対する特定の治療薬やワクチンは現在存在しませんが、症状を和らげるための対症療法が行われます。
対症療法の例:
- 発熱や痛み:アセトアミノフェンなどの解熱鎮痛剤を使用。
- 水分補給:脱水を防ぐため、十分な水分を摂取。
- 咳の緩和:加湿器の使用や喉飴などで喉を保護。
- 酸素療法:重症化した場合、医療機関での酸素投与が必要。
予防法
HMPV感染症を予防するには、一般的な呼吸器感染症対策を徹底することが重要です。
主な予防策
健康管理:十分な睡眠と栄養を摂り、免疫力を維持する。
手洗い:石けんと流水で頻繁に手を洗う。
咳エチケット:マスク対策など咳やくしゃみをする際には口と鼻を覆う。
人混みを避ける:感染が流行している時期に外出を控える。
清掃と消毒:頻繁に触れる物を定期的に消毒する。
中国でのHMPV感染状況
中国では、2024年末頃からHMPV感染症の増加が報告されていて、特に14歳以下の子どもを中心に感染者が増加している傾向。北部地域での症例が目立ってるようです。
情報公開に関する状況
中国政府は、HMPV感染者の増加を認めつつも、一般的な呼吸器感染症の範囲内で、特段の懸念はないと強調しているようですが、具体的な感染者数や詳細なデータの公表は行われておりません。
政府は法に基づき適時かつ透明に感染症の情報を公開していると述べているようですが・・・
情報が十分に公開されていない背景として、以下の可能性が考えられます。
- 社会的混乱の回避:詳細なデータを公開することで、社会的な不安や混乱を引き起こす可能性を懸念している。
- 経済活動への影響:過度な情報公開が経済活動や国際的な評価に悪影響を及ぼすことを避けたい。
- 情報の精査中:データの収集や分析が完了しておらず、正確な情報を提供する準備が整っていない。
これらの要因から、情報公開に慎重な姿勢を取っている可能性がありそうです。
日本の状況
2025年現在、一部の医療機関では、インフルエンザや新型コロナウイルスの検査過程でHMPVの陽性例が確認されています。ある医療機関では2024年11月に1人、12月に2人のHMPV陽性者が報告されています。
HMPVは日本でも一般的な呼吸器ウイルスとして流行が確認されているようでしたが、全国的な詳細な情報は存在しませんでした。
まとめ


春節は日本にとって観光収入が期待される重要な時期である一方、観光地の混雑や流行病の拡大といった課題も伴います。特にHMPVをはじめとする呼吸器感染症への対策は以前のコロナ流行の事もあり、重要です。
中国におけるHMPV感染症の増加は、冬季における一般的な呼吸器感染症の流行と考えられています。しかし、情報公開の不足や医療機関の逼迫している様子を見ると、実際の感染拡大の程度や重症度については不明な点も多いので、まだまだ引き続き注意が必要ですね。本当に第二のコロナとならない事を祈るばかりです。
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